NEアパートメント
都心の旗竿敷地に計画されたバイク愛好家のための全8戸の賃貸集合住宅です。
路地状の通路から各住戸にアクセスすることになるため、配置可能な最大ボリュームに通路を突っ込んだコの字型の長屋形式による計画が合理的でした。路地の行き止まりのように、細長く、薄暗い谷底のような空間になることを避けるため、必要な住戸のボリュームと8戸分のエントランスに求められる壁面長さを確保しながら、できるだけ広がりのある外部空間になるよう、壁面を円弧状に大きくカーブさせることを考えました。バイクの転回が容易になるだけでなく、通路というよりは広場のような、行き止まり感のない明るい空間となっています。
広場を中心に放射状に配した7枚の壁は途中緩やかにカーブし、角度を変えて、隣地境界と接する外周の壁面と直交しています。道路からアプローチの通路、共有の広場、各住戸のガレージ、上階の居室へと、住まい手の行為と同様、道路の延長のように空間もなめらかにつながっています。
ここではバイクという共通の趣味を持った入居者が集まって生活します。没交渉になりがちな賃貸集合住宅にあって、自然とコミュニケーションが発生してしまうような、そういう場所の実現を目指しました。
CATEGORIES
LOCATION
東京都杉並区
YEAR
2007
COLLABORATORS
高木昭良建築設計事務所，オーノJAPAN