南行徳カルテット
80坪ほどの土地に建つ4棟の建売住宅の計画です。
部分的にでもコンクリートを用いてほしいというデベロッパーからのリクエストを意図的に拡張し、鉄筋コンクリートの部分的な扱い方によって各棟及び全体のデザインに適用可能な汎用性の高い構成ルールを考えました。長方形平面の四周を囲む1.5層分の高さのRC壁を各面の半分程度地上から持ち上げることによってできる構造体は、3階床を支持できる高さでありながら1度のコンクリート打設でつくることができます。この構造体に屋根及び床を木軸で架け、必要に応じて外壁や間仕切り壁を設けます。このルールによって、棟ごとに異なる敷地の条件などに微細に対応しながら、4棟の設計を同時に進めました。
各棟の敷地境界線上には塀を設けず、駐車スペースを開放することで、まとまりがありながらも画一的でない外観デザインを含め、従来の建売住宅が建ち並ぶ風景とは異なるひとつの建築的な可能性を提示することができたと考えています。
CATEGORIES
LOCATION
千葉県市川市
YEAR
2006
COLLABORATORS
浅利幸男／ラブアーキテクチャー，大野博史／オーノJAPAN